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佐藤 和之; 坪田 陽一
no journal, ,
管理区域退域サーベイにおいて、静電気によるものと想定される天然放射性核種の保護衣への付着が観測されたため、建屋内の天然放射性核種濃度測定、保護衣の種類ごとの静電気帯電量と天然放射性核種の付着量の関係等に関する調査を行った。まず、放射性物質分析・研究施設第1棟建屋内の天然放射性核種濃度を把握することを目的に、部屋内のラドン濃度をSEIKO EG&G社製ラドンモニタ(Alpha GUARD)で測定した。なお、Alpha GUARDは過去1年間に校正を行っていないため、相対的なラドン濃度として評価した。また、ラドンモニタによる測定と並行し、千代田テクノル社製ダストサンプラ(TH-D5136)とADVANTEC製ダストフィルタ(HE-40TA)で各部屋における粒子状物質を捕集し、SEIKO EG&G社製Ge半導体検出器(GEM型)によりRnの子孫核種であるPbを定量した。ラドン濃度とPb濃度の間には、正の相関が見られた。このことから、ラドン濃度の高いような部屋では保護衣への粒子状物質の付着が多くなり、管理区域退域時のサーベイに影響を与えることが推察される。次に、作業服(ポリエステルと綿の合成繊維)、不織布カバーオール(ポリプロピレン不織布)と使い捨て白衣(ポリプロピレン不織布)の保護衣種類の違いによる静電気帯電量に関する検討を行った。それぞれの保護衣について材質ごとにこすり合わせて静電気を発生させ、それぞれの静電気帯電量を比較した。静電気帯電量はアズワン社製静電気測定装置(TM-291)で測定した。その結果、使い捨て白衣(ポリプロピレン不織布)が最も高く、不織布カバーオール(ポリプロピレン不織布)、作業服(ポリエステルと綿の合成繊維)の順で静電気量が少なくなる傾向のあることが分かった。以上のことから、静電気帯電量と粒子状物質の吸着量との関係を調査する必要はあるが、部屋内のラドン濃度及び保護衣の種類により、管理区域退域サーベイ時に天然放射性核種による影響を考慮する必要のあることが実験結果から確認された。今後、ラドン濃度の定量的評価、静電気帯電防止対策等を検討し、比較的天然放射性核種の影響の大きい施設における放射線管理の最適化を図っていく予定である。
原田 正英; 山口 雄司; 橋本 典道*; 伊藤 卓*; 田島 考浩*; 奥 隆之; 羽賀 勝洋; 池田 浩*; 田村 智志*
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J-PARC物質・生命科学実験施設では、3GeV、1MWの陽子ビームを炭素標的や水銀標的に当てることで、ミュオンや中性子を生成している。生成されたミュオンや中性子は、それぞれの実験装置に供給され、物質科学や生命科学を中心に、様々な研究に活用されている。一方で、中性子やミュオンが試料に照射されることにより、試料中や試料ホルダーなどで、放射性物質が生成されるために、施設の安定的な運転管理のためには、生成される放射性物質の種類と放射能を推定するコードが必要であった。そこで、DCHAIN-SP-2001コードのデータを利用し、試料放射化計算コードを開発した。実験装置毎に照射条件を選択し、各試料の情報を入れることで、遮蔽計算で用いている中性子束データに、試料の組成毎の放射化断面積を掛け合わせて、放射化量を算出可能とした。本コードは、JAVAをベースに書かれ、Web上でアクセスでき、各クライアントに負荷をかけないよう、サーブレットとして稼働し、センター内のネットワークから利用可能である。また実測モードを有しており、実測ベースの中性子束を導入することで、実際に近い放射化計算が実現できる。また、計算結果をPDFで出力することもできる。今後、様々な物質の放射化実験を行い、本試料放射化計算コードとの比較を行う。
植村 健朗; 藤田 博喜; 小池 優子; 久保田 智大; 小嵐 淳
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液体シンチレーションカウンタを用いたスミヤろ紙によるトリチウム表面密度測定法を確立することを目的として、バイアル内部のスミヤろ紙が測定に影響を及ぼすかを検証した。スミヤろ紙を挿入していないバイアルに、トリチウム水及びクエンチャーとしてアセトンを加えて試料を調整し、クエンチングカーブを作成した。次に、スミヤろ紙を挿入したバイアルを測定し、計数効率とクエンチング指標について、作成されたクエンチングカーブとの比較を行った。結果として、スミヤろ紙の有無による液体シンチレーションカウンタ測定への影響は見られなかった。本発表では、上記の結果に加えて、スミヤろ紙によるトリチウム表面密度測定法に関する基礎データを報告する。
坂下 耕一; 荒川 侑人; 春日井 好己; 石井 哲朗
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大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設(MLF)では、3GeVの陽子ビームを水銀標的に入射し、発生した中性子を使用して物質・生命科学等の実験を行っている。水銀標的が設置されている放射化機器取扱室(ホットセル)内ではビーム運転に伴う放射性ガスが生じ、そのガスは建家排気系を通して排気筒より環境中へ放出されることから、放射性ガスの種類及び濃度を可搬型プラスチックシンチレーション式ガスモニタを用いて評価している。中性子による空気の放射化によって生じるArと短半減期核種(C,N,O)の評価において、濃度を評価するための換算係数としてはArに対する係数のみ与えられ、短半減期核種の換算係数としてはArの係数を流用していた。そこで、短半減期核種の換算係数をモンテカルロコード(Geant4)により計算した。その結果、線の平均エネルギーの増加とともに換算係数が減少する傾向が再現されることが確認できた。また、当該の線エネルギー領域における短半減期核種の計算結果がArの換算係数と約4%以内で一致したことから、短半減期核種の濃度評価にArの換算係数を適用しても精度よく評価できることがわかった。
加藤 小織; 春日井 好己; 西藤 文博; 伊藤 崇; 田中 武志*; 菅原 正克*; 沼尻 正晴*; 別所 光太郎*; 中根 佳弘; 宮本 幸博
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J-PARCにおいて、2013年5月に発生した「放射性物質漏えい事故」を風化させず、得られた教訓を次の世代に確実に引き継ぐとともに、今後の安全対策に生かすことを目的として、これまでに3本のビデオを製作した。ビデオの上映時間は何れも15分程度で、事故後、毎年5月下旬に開催しているJ-PARC「安全の日」において上映を行っている。今後も、J-PARCにおける安全文化の育成及び継承に活用していく予定である。
西藤 文博; 春日井 好己; 別所 光太郎; 中根 佳弘
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J-PARCでは、安全関係のプログラムを最優先とする日として、毎年5月下旬に「安全の日」を設けている。これは、2013年5月23日に発生したハドロン実験施設での放射性物質漏えい事故の教訓を風化させないための取り組みであり、より安全なJ-PARCを築いていくために、各人の安全意識の高揚及び安全文化の醸成を目指したものである。「安全の日」において、これまでに実施してきた主なプログラムとして、安全情報交換会、安全表彰、講演、記録映像上映の4つがあり、その内容について説明する。